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『キズ』対策 組立治具編 ~続~ その2

2013年5月25日

【プラスチック成型品のキズ対策】 2回目

前回の掲載からしばらく時間が経過してしまいましたが…
今回はその第2弾!! 『ウレタン樹脂編』です。
一般的にはこの類の材質を樹脂またはプラスチックと言われていますが、樹脂材と偏に言ってもABS、
ナイロン系、アクリル、プリプロピレン等々、シリコン、エポキシなど多岐に亘ります。
その中でも今回は『ウレタン樹脂の特性と組立治具(受け治具)への応用』をご紹介いたします。

正式名称は『ポリウレタン』と言います。
ポリウレタン(英: polyurethane )とはウレタン結合を有する重合体の総称で、通常イソシアネート基と
水酸基を有する化合物の縮合により生成される。ウレタン(-NH・CO・O-)が介する結合をウレタン結合
と言う。 ウレタン樹脂、ウレタンゴムともいう。プラスチックの分類を表す略号はPU、ゴムの分類を表す
略号はUである。
(ウィキペディアより引用)

金型成形後の樹脂成形品の組立時などに気を付けなければならない『キズ』の対策で有効な手段が
このウレタン樹脂です。樹脂製品は簡単にキズの付きやすい材質なので気の使いようは当事者で
あれば言うまでもありません。例えば、簡単な組立用の受け治具から圧着用の受け治具、加圧の
掛かる受け治具などにこのウレタン樹脂は非常に有効です。
まず最大の利点は、ウレタン樹脂によって成形品にキズが付くことは相当な勢いでぶつけるか局所的に
擦られない限りキズは付きません!!これだけ諸条件が緩和されれば、組立担当の方の気も和らぐと同時
に効率が上がることが考えられないでしょうか??ウレタン樹脂は、成形品の材質や形状、その用途に
応じて硬度を60~100(ショアDコード)までの間で5±3程度まで硬度をコントロールすることが出来ます。
硬度が柔らかくなればなるほど表面の摩擦係数が上がりグリップ力が上がります。
その反面、硬度が柔らかい分、耐摩耗係数が低下するとも言えます。また、硬くすれば摩擦係数は
下がり硬度が硬い分、耐摩耗係数が高まります。

では、実際にどのような形状が出来るのか??について触れてみます。

【受け部を製作する方法】
1.木型を用いての反転注型
2.枠に流し込み後直彫り加工
3.実際の成形品を用いての反転注型
各々を比較していただくために1つずつ説明していきます。

【1.木型を用いての反転注型】
木型を下に置き、模る方を上にした状態で模る方の上(裏)側に樹脂を流し込む穴を複数あけておき、
その穴からウレタン樹脂を流し込みます。この工法の場合、木型を起こす必要があるということと樹脂が
硬化する際に模る方にヒケが発生するためシビアな精度保持が難しいと言えます。
俗に言う注型方法の中では昔からある一番ポピュラーな方法です。
◆メリット
・樹脂の使用量が必要量しか使用しなくて済む。
◆デメリット
・注型前の前工程に時間を要する。
・木型の費用が掛かる。
・硬化時にヒケが発生し精度にバラつきが生じる。

【2.枠に流し込み後直彫り加工】
模る方にアルミやその他の材質で枠を作り、その枠内に上からそのまま樹脂をひたすら必要高さまで
流し込みます。流し込み後は、硬化後に機械にて直彫り加工を行い完了となる。
最後に簡単なヤスリ掛け(仕上げ)作業を行う。
◆メリット
・注型方法が簡単で工数が掛からない。(コストダウン大)
・受け治具の精度を高めることが出来、2個目以降の再現性が容易。
◆デメリット
・樹脂の使用量が木型注型に比べに無駄が出る。
・機械加工のためプログラムが必要となる。

【3.実際の成形品を用いての反転注型】
木型や直彫りは基本的にはデータ通りの物しか作ることが出来ないが、実際の製品を用いる事で
ジャストフィットの受け部を作ることが出来る。どうしても現物の製品に合わせたい場合やデータが
無く製品しかない場合には有効な手段となる。
◆メリット
・限りなく製品サンプルの反転受け部が出来る。
・製品データが無い場合の最終手段の1つ。
◆デメリット
・複雑形状になればなるほど注型作業が難しいため工数が嵩む。
・注型作業の特性上、汎用性が無く再現性が難しい。

= まとめ =
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各工法ともに製作に関してのメリット、デメリットがあるものの一番コストを抑えられて精度の高い
工法は、直彫り加工と言えます。また、受け部自体は一体の受けで無くとも分割が複数になっていても
各々注型が出来るので幅広い用途で利用することが出来ます。

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= ご案内 =
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受け治具として様々な用途に応用することが出来ると思いますので、組立時のキズ対策でお困りの
担当者様、生産技術の皆様ご興味の際は、是非一度お気軽にお問合せください。

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最後にウレタン樹脂の機械加工の最中を掲載しましたのでご覧ください。

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